2024/12/05

在宅医療で求められているのは医療的ケアだけではありません

小児在宅医療の現場に勤める看護師は、ひと通りの基本的な看護の知識だけでなく、小児看護に関する専門的なスキルが必要です。そこで、各地域では優秀な人材の育成が急務となっています。
こうした現場で看護師が期待される役割は、子どもの年齢や疾患の種類、程度などによって異なるのが現状です。人工呼吸器や心電図モニターなど医療機器の管理を行ったり、点滴などの処置をしたりします。また、急性期にある小児患者に対しては、徹夜での対応が求められることもあるでしょう。そのため、看護師は十分な体力や精神力がある人が重宝される傾向にあります。

小中学生など学齢期の子どもを任された場合には、医師や家族と相談をしたうえで看護師が中心となって学校側と連絡調整を行います。それに伴い、教職員に学校生活に関するアドバイスをすることもあるでしょう。以上のことから、小児在宅医療で長く働きたい場合には、看護業務以外にもコミュニケーション力やカウンセリングスキルを高めておくことが重要です。

小児在宅医療に関心があるならば、在宅医療に力を入れている地域の拠点病院や、小規模のクリニックを仕事場として選ぶと良いでしょう。そして、小児在宅医療について詳しく学べるセミナーや勉強会に参加してみることも欠かせません。
そのほか、小児在宅医療のニーズの多様化に伴って、看護師の役割も広くなっています。仕事の合間を縫って医師や同僚と情報交換したり、自主的に勉強したりして、最新の医療や看護の事情を把握するよう心がけましょう。